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2014-08-04

わずか二か月ですが私は二児の父親でした。

一昨日、二人目の子が天使になりました。

 その子にはまだ名前がありません。
 
 誕生日もありません。
 
 ママとパパの顔さえ知りません。
 
 2歳の長女が転んで踏んだら大変だねと買ってきたベビーベッドは
 主がいません。
 
 ママにまだ早いと怒られつつも仕事帰りに買ってきたウサギの靴
 下は新品のままになりそうです。

 寝顔をのぞきこんでママと笑いをこらえたかった。
 
 泣き止ませる必殺技を作りたかった。
 
 一方通行の問いかけが次第に会話になっていく驚きをもう一度経
 験したかった。
 
 夏が暑くて苦しいだけじゃないこと、冬が寒くてつらいだけじゃない
 ことを教えたかった。
 
 パパの両手が二人の小さい手に引かれながらお散歩したかった。
 


ママが手術中、待合室でみっともなく泣いていると看護師さんがやってきました。
泣いている私に看護師さんは
 誰も責めてはいけない
 今の時期は赤ちゃん自らが産まれないことを選んだ
 命を授かった瞬間、命を放棄する選択肢しかない運命だった
 運命と思わなければ過去三回の経験で私は押しつぶされていた
と話しました。

微塵の罪もあるはずがない数センチの我が子にそんな運命を背負わせた神様に激怒し、そして天国に行った我が子がどうか寂しい思いをしないよう神様に必死に祈りました。


一か月前、長女に
 『お姉ちゃんになるけど、嬉しい?』
と訊くと
 『嬉しい!』
と満面の笑みで答えがかえってきました。
その日から長女は出かけるときも寝るときもいつもクマのぬいぐるみを抱っこし、風呂以外はいつも一緒の関係になっていました。

今日、泣いている私の頭を長女が撫でてくれました。
いつも一緒のはずのクマのぬいぐるみは窓際で外を見て座っていました。


今、妻と名前を考えています。
親として最初で最後のプレゼントです。
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